えこあくと2007
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国立大学法人 熊本大学学長 「地球温暖化」という言葉を新聞やニュースなどで最近よく耳にします。異常気象、生物の生息・生育状況の変化など地球温暖化の影響と思われるものが、私たちの生活に支障を与えるようになり始めました。特に熊本でも大型台風の到来、集中豪雨、海洋生態系の変化によるサンゴの白化・死滅などの被害を受けています。 また平成18年は、環境問題の原点ともいえる水俣病を行政が公式に確認してから50年目の年に当たりました。水俣病は、メチル水銀という有害物質による環境汚染が原因で起こる神経性疾患であり、50年経ってもなお多数の被害者が苦しんでいます。私達は水俣病から得た教訓を活かしながら、子孫が安心して暮らせる環境を残す使命があります。そのためにも、一人ひとりが地球温暖化や有害物質による環境汚染などの環境問題を勉強し、環境保全に対して常に意識して行動する必要があります。 熊本大学は、薬学部および工学部物質生命化学科で環境ISOによる環境保全活動が先進的に行われていますが、平成19年度から環境委員会が改組され、熊本大学における全学的な環境マネジメントシステム(Environmental Management System:EMS)の構築を行うことになりました。省エネルギー・省資源、廃棄物削減・分別、学内の緑化・美化活動を含むEMSを全学的に適用することで、環境保全活動の推進のみならず、大学としての社会的責任を果たすために環境問題を意識できる学生の育成にも励みたいと考えています。平成18年度には、環境中に蓄積されやすい環境汚染物質などを含む有害物質の使用・管理・廃棄を更に適切に扱うために、薬品管理支援システムの導入も行いました。 この度、2006年(平成18年)度の熊本大学における環境保全活動等の結果を環境報告書にまとめました。今後とも環境報告書作成によって、本学の全構成員のご理解とご協力を得て、地域および社会に直接・間接的に与える影響を把握し、環境保全活動の推進を図るとともに、「エコ・キャンパス」の実現を目指します。平成19年9月身近にある環境問題から学び、未来に向けて意識を変えよう!トップメッセージ2Kumamoto University

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