えこあくと2011
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教育GP「エコファーマを担う薬学人育成プログラム:環境と命を守る行動派薬剤師・薬学研究者を目指して」http://ecopharma.org/index.php 薬学部 環境分子保健学分野 白﨑哲哉、高濱和夫(4)薬学部の取組 ( のべ 599名の学生が学びました。※2008年度~2010年度 ) 環境問題は人類が解決すべき今世紀最大の課題の一つです。このことは、今般の大地震と大津波に引き続く原発事故によってさらに重くなり、加速された感がある。本課題に如何に対処すべきか? 一つは、省資源・環境保護に結びつく技術革新であり、もう一つは、環境マインドをもった新しい職業人の育成を含めて、環境問題についてのより徹底した啓蒙・啓発活動を行うことであろう。薬学は、環境にも影響を与える薬・毒物、その作用体としての生命体、および弱者としての患者様のすべてに関わりをもち、本来、生命とそれを育む環境に強い関わりをもつ学問領域です。2008年度の文部科学省の教育GPに採択された本プログラムは、このような薬学本来の特質とポテンシャルを踏まえて、環境の時代を見据えた職業観のパラダイムシフトを促す意図をもちながら、「エコファーマを担う薬学人」という環境の時代の新しい職業人の養成を目指したものです。 2010年度は、シンポジウム、企業・海外研修、環境ISO講義、講演会、中央官庁・国立環境研究所研修、水俣訪問体験学習、野外薬用植物観察会、伝承民間薬調査、食と農の体験塾、エコファーマ研修報告会、研修報告ポスター展、ミント栽培とその精油抽出を実施したほか、学内マニフェストシステムの運用、生活系廃棄物の15分別・リサイクルの取組を行いました。また、エコファーマ関連科目(28講義、8演習、10実習)の内容改善に努めました。 本プログラムには述べ599名の学部生が参加し、2010年度は修了認定条件を満たした16名の学生に「エコファーマ修了認定証」を交付しました。 本プログラムの詳細は、以下のホームページで公開しています。2008年度~2010年度の3年間の活動をまとめた活動実績報書もPDFでダウンロードできます。また、実施したプログラムのビデオや写真等を取りまとめた教育用ビデオ(全7巻)をお望みの方は、お問い合わせください。研究者氏名役職部局名東 徹教授教育学部研究企業研修(アストラゼネカ社)気候療法体験(ドイツ・ガルミッシュ・パルテンキルフェン)エネルギー環境問題への教育面からの取り組みとして、小学校と中学校向けのエネルギー環境教育カリキュラムおよび教材を開発しています。まず、児童生徒の身の回りに普及して来た誘導加熱(IH)調理器の原理と特長を体験的に学ぶ教材を開発しました。この教材は回路構成が簡単で、加熱コイル負荷を変更しても安全なインバータで構成されています。児童生徒が鉄鍋・銅鍋・アルミ鍋を自分たちでコイルの上に置き加熱状態を手で感じたり、鍋の温度を測定することが出来ます。次に、電気から熱への変換効率をIH調理器と抵抗加熱式調理器を対象に測定します。これにより変換効率を定量的に生徒達は比較することができます。さらに、児童・生徒が乗車できるモータを使った電気自動車の回生ブレーキ教材を開発しました。ブレーキ時には、モータが電池から切り離され、大容量コンデンサに接続され、モータの運動エネルギーはコンデンサに充電されます。後で、このコンデンサを電源として、照明機器等を動かします。この教材により、発電と蓄電のしくみおよびバッテリーやコンデンサ等の蓄電素子について学ぶことが出来ます。研究19Kumamoto University環境マネジメント活動第2章環境マネジメント活動2

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