えこあくと2012
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薬学部附属薬用資源エコフロンティアセンター 2010年4月1日、大学院薬学教育部附属薬用植物園から『薬学部薬用資源エコフロンティアセンター』に改組されました。これからは として、発展して行ければと思っております。薬用資源エコフロンティアセンター(薬用植物園)では、これまでに増して、○ 薬用植物 ○ 環境および健康に関する啓発活動 ○ 環境保護・調査○ 緑の保全と有効利用 ○ 熊本県・九州南部の希少植物の保護・育種 を行っています。 更に、ネパール(ポカラ大学)、ラオス(ラオス保健科学大学、ラオス国立大学)の大学間協定、ベトナム(BachMa国立公園、CatTien国立公園)、スーダン(植物研究所)との協定(MOU)を元に、薬用植物・有用植物・食に関する研究の連携を深めて行きたいと思っております。1.①薬用植物を知ろうin熊本及び熊本記念植物採集会や 薬用植物観察会 (全国版 薬用植物観察会、春、秋に) ②薬用植物園 薬用植物観察会 (毎月第1土曜日) ③初級漢方とハーブ (毎月第4月曜日) ④傷寒論を読む会 (毎月第2木曜日) ⑤ガーデンセミナー (毎週金曜日) を通して、 貴重な自然遺産である植物の利用法、保護、自然(特に植物)を通しての健康の増進の勉強会を行っています。勉強会への参加者はのべ約1000人2.HPによる啓発活動では、薬学部のHPの『今月の薬用植物』に毎月、薬用植物のことに関して掲載し、平成8年2月から始め、毎月約3,000以上のアクセスがあり、薬用植物の知識の啓発に役立っています。3.熊薬100周年記念館のロビーに、熊本県の家伝薬をいただいて展示してあります。100年を超す薬の力と、地元に伝わる薬を学生さんに知ってもらえることを願っています。◎啓発活動科学が発達し便利になった世界で、自然が失われ、人の心が渇いているように感じます。人は自然のものを見て、心の安らぎを感じます。心身が落ち着き、良いアイデアも産まれます。また病気も少なくなるのでは。そのために、植物そしてそのまわりの自然を、少しでも大事にする心を育てたいと思います。◎植物を守ることで、植物を取り巻く 微生物、昆虫、動物、鳥、 そして人の暮らし・心身を豊かにする。植物多様性保全拠点園(日本植物園協会)、植物園の保全活動に対する国際アジェンダ[植物園自然保護国際機構(BGCI)]に登録、希少植物、薬用 植物の保全拠点園として、NPO法人阿蘇花野協会と協力し、阿蘇の草原の再生、保全、希少植物の保護・調査を行っています。また、ネパール、ベトナム、ソロモン諸島における薬用植物の調査NPOアーユリシード生活環境研究所と共に行っています。薬用植物園には、希少植物及び希少薬用植物など1000種余が育種・保存され、生きた標本として学生、一般に公開しています。◎環境保護・調査熊本県内には多くの希少植物が存在し、また開発・整地等、園芸・薬用等としての乱獲、外国種の混入等により生存が危ぶまれるものが増えています。薬用植物園では、貴重な自然遺産である植物を未来に残すため、長年にわたり栽培・育種を行っています。トキワマンサク、ハナシノブ、ヒゴタイ、オケラ、ロクオンソウ、アイラトビカズラ、センノウなどを栽培し研究を行っています。また、環境省、熊本県から阿蘇の希少植物、ハナシノブ、ヒメユリ、マツモトセンノウ、ヒゴタイ、ヤツシロソウの種子の採取許可を得、栽培試験を試みます。さらに熊本記念植物採集会と連携し希少植物の保護・育種方法の研究を進めています。◎熊本県・九州南部の希少植物の保護・育種URL http://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/yakusoen/garden.html薬用植物園は、約7000m2に、樹木、薬草が植栽され、多くの緑を保全し、都会の真ん中の憩いの場所、散歩道として多くの一般の方々に親しまれるように改善を行っています。また、植物に名前、薬用としての利用法などのラベルを付けることにより啓発を行っています。構内の低木の緑の確保と、環境保全も合わせて行っています。さらにフェンスに薬用植物、保全活動の写真などを展示し、啓発活動を行っています。◎緑の保全と有効利用『薬用資源を有効に、環境を考えて利用し、啓発、教育、研究を行なう機関』53Kumamoto University第 章05自然共生スタイル|環境配慮

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