えこあくと2013
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「八代海再生プロジェクト」が進んでいます1.八代海”を再生するための研究プロジェクト「生物多様性のある八代海沿岸海域環境の俯瞰型再生研究プロジェクト」が、文部科学省の特別経費で平成23年度から5カ年間の計画で、滝川教授をリーダーとした本拠点形成研究のメンバーを中心としたスタッフで鋭意、進められています。ハノイ大学、JICAベトナムとの学術交流を行っています2.本拠点形成研究では、国内との共同研究は勿論のこと、海外との共同研究も積極的に取り組んでいます。平成25年2月2日(土)、やつしろハーモニーホールを会場に、“八代海の再生をめざして~大学、市民等の協働による八代海再生の取り組み~”のタイトルのもと、熊本県との共催によるシンポジウムを開催しました。第1部は熊本県の担当により、「八代海再生に向けた市民、熊本県などの協働の取り組み」の表題で、やつしろ里海ネットや八代農業高校などの3つの実践発表、「有明海・八代海の再生にむけて」と題して、熊本県と国土交通省熊本港湾による2つの出前講座が行われました。また、「くまもん環境○×クイズ」では、くまもん登場で会場が大いに盛り上がりました。第2部では、「大学の研究紹介」の表題で、研究プロジェクトの内容と研究成果を報告しました。約200名もの来場者があり、関心の深さとプロジェクトへの期待の大きさに溢れた有意義なシンポジウムとなりました。八代海の再生をめざしてシンポジウム会場「なぎさ回復」 現地実証試験地ハノイ建設大学での学長等と一行との交流ハロン湾調査のJICAベトナムとの意見交換本研究プロジェクトの一環である「再生技術の開発と実証試験」として、八代港内の一角に「なぎさ線」が、平成25年2月上旬に造成されました。これは、海岸線の人工化などで失われた“なぎさ線”を回復し、連続した地形を造成して、土・水・大気の触れ合う場を作って、生態系の連続性を創出する事を目的にしています。「有明海の研究プロジェクト研究」で明らかになりましたが、“滝川教授が提唱している「なぎさ線の回復」が貧酸素水塊の制御や生物の増加などに最も効果的である”ことに基づき、八代海でも実証試験を行うものです。今後、生態系を含めた、様々な追跡調査を計画しております。また、「八代海再生プロジェクト」では14テーマにわたる多くの研究をテーマにして、スタッフ一同、強い熱意を持って取り組んでおります。研究成果は随時、左記のホームページに掲載致しておりますので、是非ご覧いただきたく、ご案内致します。前年度、中国の北京大学と青島海洋地質研究所との研究交流に続き、平成24年10月に、ベトナムに出向き、ハノイ建設大学・ハノイ科学大学の研究者らと情報交換を行いました。ベトナムの首都であるハノイ市周辺では、経済発展により道路や発電所等インフラ整備が盛んに行われている一方で、水環境、大気環境や廃棄物等の環境問題が起こっていました。ハノイの大学でも、そういった環境問題に対する研究が進められており、今後の国際協力研究へ向けての貴重な意見・情報交換を行うことができました。また、ベトナム北部に位置するハロン湾沿岸ごみ埋立地やハロン湾内の視察を行い、現地でJICAベトナムのモニタリングチームと情報交換を行いました。ハロン湾が2000年に世界遺産に認定されて、ハロン市が観光都市として発展している一方で、日本と同じような埋立て等の沿岸域の開発による環境問題が起こっていました。また、沿岸で良質な石炭が取れることから、石炭採掘跡地からの排水問題が起こっていること等の地域特有の環境問題も多く存在し、今後の国際協力研究へ向けての貴重な意見・情報交換を行うことができました。http://accafe.jp/kumamoto_u_yatsushiro/URLシンポジウムの開催シンポジウムの開催「なぎさ線」の現地実証試験地が造成されました「なぎさ線」の現地実証試験地が造成されました自然共生スタイル|環境配慮64Kumamoto University

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