えこあくと2014
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(薬用植物園)薬用資源エコフロンティアセンター秋の薬用資源エコフロンティアセンターキンセンカは橙色の太陽に輝く花を咲かせます。普通は園芸で植えているので、薬用とは余り思いませんが、ヨーロッパ等ではハーブとして薬用に用います。花、葉には消炎・抗菌作用があり、民間の外用薬として皮膚の炎症、内服では胃潰瘍、胃炎などに用いるようです。現在は各種炎症にはステロイド系抗炎症薬が開発され、治療薬の主流になっています。しかし、長い年月の間データが蓄積され培われてきた、身近な薬用植物を利用した民間療法も捨てたものではありません。ただ、現代薬と同じように副作用(外用薬では湿疹、かぶれ等)はありますので、注意が必要です。2013年の「 薬 用 植 物 」8月 トウキンセンカ (Calendula officinalis L.) - キク科(Asteraceae) ◎熊本県・九州南部の希少植物の 保護・育種熊本県内には多くの希少植物が存在し、また開発・整地等、園芸・薬用等としての乱獲、新しくオオキンケイギク等の外国種の混入等により生存が危ぶまれるものが増えています。薬用植物園では、貴重な自然遺産である植物を未来に残すため、長年にわたり栽培・育種を行っています。また県内の希少植物の栽培し研究も行っています。さらに熊本記念植物採集会と連携し希少植物の保護・育種方法の研究を進めています。また、NPO法人阿蘇花野協会の、野焼き、草刈り、草集め、保護のための観察会に参加し、学生・一般の方々に環境保護の必要性を啓発しています。◎農薬・化学肥料を極力用いない 植物の管理 植物の維持管理に、除草と駆虫は必要です。当園では除草剤は用いず刈り払い機および手での除草、駆虫は主に中性洗剤を用いて行っています。植物を守ることで、植物を取り巻く 微生物、昆虫、動物、鳥、そして人の暮らし・心身を豊かにします。 情報が飛び交い便利になった世界で、しかしストレスが多く、人の心が渇いているように感じます。やはり人は自然の一員です。人は自然のものを見て、心の安らぎを感じます。心身が落ち着き、良いアイデアも産まれます。また病気(気の病)も少なくなるのでは。そのために、植物、そしてそのまわりの自然を、少しでも大事にする心を育てたいと思います。自然共生スタイル|環境配慮66Kumamoto University

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