えこあくと2015
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Kumamoto University035どのような研究内容か教えて下さい国のプロジェクトがあり、新しい金属材料を探す研究を行っていました。世界でNo.1の材料を見つけるためでしたが、暗中模索でした。まずは、文献調査をするところから始めましたが、論文に書いていることは、科学的にすでに頭打ちをしているものばかりでした。そこで、純マグネシウムにいろいろな元素を1%ずつ添加していき、結果が良さそうなものを複合させました。そこで見つかったものが「KUMADAIマグネシウム」です。最初は2台の機器を使って研究をスタートさせましたが、今では工場が設置されるくらいの研究センターになりました。KUMADAIマグネシウムは、応用研究の段階に入っています。自動車、コンピュータ、航空機、生体吸収性の医療機材に対して応用できるか行っています。この研究がどのようなことにつながるか教えて下さいマグネシウムは、金属です。強度があります。リサイクルできます。また金属は、生体内に含まれています。特にマグネシウムは生体内で4番目に多い金属です。つまり生体内に吸収される可能性があります。飛行機産業も、今までの炭素材料から金属材料への移行が検討されています。「Return to Metal」と言われています。炭素材料では、信頼性が無いのでしょうね。点検の際に、調べる方法がありませんから。マグネシウムに吸収性を持たせると、抜糸が要らない医療用の糸や、血管や消化器を広げるステントの材料KUMADAIマグネシウム合金の 国際研究教育拠点低炭素社会に向けてResearch研 究01拠点形成研究 A拠点形成研究Aとは学内公募を通じて選出された、時代を先導する新たな価値を産み出す研究プロジェクトのうち、エビデンスに基づき既に社会から高い評価を受けている世界最高水準の研究です。河村 能人 先生Interviewee先進マグネシウム国際研究センター教授(センター長)/拠点リーダー“ 産業の基盤となり 加速的に発展させる 新材料を地道に探す ”QQ

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