えこあくと2016
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Kumamoto University015事業報告 水俣市は2008年に、我が国最初の環境モデル都市に認定されました。認定された都市は、温室効果ガスを、2005年を基準に2050年までに50%以上削減することが求められています。このような高い目標を実現するためにはその排出量を正確に把握し、削減効果の高い実践が期待されます。しかし多くの地方都市は、そのノウハウを持つ人材を確保が困難な状況にあります。そこで外部委託されることが多いのですが、それは市の財政を圧迫しています。そこで私たちは水俣市自身が各種社会調査を行い、その結果を効果的な政策につなげる事ができる人材を養成するため講習会を企画しました。それはこれまで本学が同市において、温室効果ガス排出量など各種社会調査を継続的に行ってきた実績があるからです。 今後は、本事業で学んだ市職員が、地域に密着した各種の情報収集を行い、エビデンスに基づく効率的な行政が行われることになると期待されます。体験した活動内容 (水俣市職員による執筆) 私たち行政職員は、地域の実情を把握し、地域にあった効率的な政策の実施を求められています。特に環境モデル都市である本市は、温室効果ガス排出量の大幅な削減を行う責務があります。そのためには、まず現状を正しく知る必要があるのですが、小規模自治体なためそのノウハウを有する人材は少なく、外部委託をする予算もありません。 そこで、今回本市は、本市で各種実態調査を実施してきた熊本大学に、市職員への地域調査手法のための人材養成を御願いしました。養成事業は、演習を交えた講義形式で行われ、私も参加しました。演習では水俣市の実データを用いていたので、わかりやすく、調査票の設計方法からデータ集計とその評価法まで一連の作業を学ぶことができました。 今後は、私たち自身で、地域の社会調査、分析・評価できると感謝しております。また環境モデル都市実現のため、温室効果ガス削減のPDCAサイクルを構築したいと考えています。熊本大学COC地(知)の拠点整備事業より、2015年度に行った地域貢献型プロジェクトをご紹介。「416」として振り返りなど行っている熊本地震後、本学の体育館が避難指定場所となり、学生が運営を行った。(紫熊祭、志法会、体育会、組織部等)4月14日・16日に発生した「平成28年熊本地震」後の学生たちの様々な活動や取り組みをご紹介します。活動コラムFile.01御船町避難所の設営学生ボランティア平成28年熊本地震環境モデル都市水俣における温室効果ガス削減目標達成のための支援事業2015年度COC事業地域貢献型キーワード : 環境マネジメント分 類 : 環境マネジメント活動工学部附属グローバルものづくり教育センター特任教授 田中昭雄

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