熊本大学 環境安全センターニュース Vol.3&4
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Environmental safety center news(8)その他の問題点等 以下に一例を挙げます。 YAKUMOは、研究室における薬品管理を支援するために導入したはずが、逆に研究室の負担を増やしているようなご意見をたくさん頂戴しました。しかし大学において、研究室の判断で薬品を購入している現状があり、大学としても、研究室としても、薬品の有害性・危険性および保管量を把握し、また適正管理を行う必要があります。 薬品に関する法令は、毒物及び劇物取締法、消防法、労働安全衛生法、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律、農薬取締法、覚せい剤取締法、麻薬及び向精神薬取締法、薬事法など多岐にわたっています。大学や研究室は、これらすべての法律を理解して、薬品の取り扱いをしなければいけません。これは、社会から見れば当然のことであり、「大学だから」ということは通用しません。何か薬品関係で問題が生じた時は、社会からの様々な制裁を受けることになります。 しかし逆に薬品に関する法律が多岐にわたり過ぎています。大学は、先進的な教育研究を行う場所であり、法令の遵守を研究室レベルで行うと、教育研究に集中できず、かつ萎縮してしまう可能性があります。そのためにも、薬品管理支援システムのような、薬品管理を効率的に支援するツールを利用することが、教育研究の間接的な支援につながると思います。 また薬品管理支援システムの管理者は、ユーザーのご意見を取り入れ、運用面、操作面などで使いやすいシステムカスタマイズを怠ってはいけません。今回のアンケート調査の結果を真摯に受け止め、ユーザーにやさしいシステムの運用を考えていきたいと思います。問題点を挙げる欄では、YAKUMOの使用は有意義であるというご意見も頂戴しました。感謝申し上げます。・使用頻度が少ないので入力するたびに思いだしながら行っていますので、時間がかかってつら いです。・積極的に使用して頂ける先生が少なく、また、毎年入れ替わる卒論生への対応にも困っていま す。当研究室では一般試薬もYAKUMOで管理していますが、個々人の積極性が異なるため、正確 性を欠いています。新規採用の先生方や、実習で試薬を使用する学生を対象にした、実地に基 づいた講習会が必要です。・当分野ではラベルを先に印刷して、購入した薬品にラベルを貼っている。そのためラベルには 薬品IDだけが記載されている。しかし、YAKUMOのシステム上は薬品IDと入庫番号があり、入庫 番号が優先されているので管理上わかりにくい。薬品ID優先がよい。・同じ試薬でも違う名前で複数マスターが登録されている場合、どれを選んで良いのか迷ってし まいます。・バーコードリーダーを始めの頃は使用していたが、その都度パソコンにつなげて使用するより も商品番号を手で打ち込む方が早いため、最近は使用していないため、あまりいらない気がす る。 -11-(文責:環境安全センター 山口佳宏)

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