環境安全センター年報vol_5
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05Kumamoto UniversityAnnual Report of Environmental Safety Center 無機系廃液処理施設は、昭和47年(1972年)に「熊本大学中央廃液処理施設」として、現在の環境安全センターの位置(黒髪北地区)に設置されました。この施設は屋外型でしたが、昭和52年(1977年)に上家を設置しました。この施設では、「シアン系」、「水銀系」、「クロロ系」、「その他重金属」に区分され凝集沈殿法によって無害化していました。しかし汚泥及び上澄液の処理、その成分分析の確認など多大な業務に追われていました。最終的には、汚泥は脱水処理後にコンクリート固化して廃棄し、上澄液は化学分析の結果、問題なければ下水道に放流していました。昭和53年(1978年)には、高次処理装置として、砂ろ過器、活性炭ろ過器、キレート樹脂塔が設置され、高度な無機系廃液の無害化法を導入していきました。 昭和60年(1985年)に、装置の劣化が目立ち、操作性が悪いため作業の危険性が高いこと、処理能力が限界に達していることから、無機系廃液処理施設の更新を行いました。昭和63年(1988年)に地域住民からの悪臭に対する苦情や平成5年に異臭騒ぎ(原因:ホルムアルデヒド)などのトラブルも発生しました。しかし平成16年に経費が膨大にかかること、周辺住民への環境面での配慮、産業廃棄物は学外の専門施設で行うという全国的な流れにより、33年続いた運用を停止させました。 現在は無機系廃液処理施設の建屋は、現在の環境安全センターとして使用しており、1階は専任教員の研究室及び実験室、2階は環境安全センター担当事務の居室とセンター長室となりました。上家の設置更新後の無機系廃液処理施設中央廃液処理施設(屋外型)(後の無機系廃液処理施設)屋外型反応槽の一つ(2)無機系廃液処理施設

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